【監督インタビュー】佐藤育也|覚悟を胸に、名古屋から新たなホッケー文化を創る

2025-26シーズンから名古屋オルクスの新監督に就任した佐藤育也氏。
元選手としてリンクに立っていた男は、今、監督として“チームの価値”を広げる挑戦に乗り出しています。
今回は監督就任の想いから、チームビジョン、そして地域・ファンへのメッセージまで、じっくり伺いました。
■ 「覚悟をもって挑む」——監督就任に込めた決意
「覚悟をもって挑む!」
この一言に、今シーズンに懸ける想いが込められています。
現役選手から監督へと立場が変わり、「試合以外でのチームの価値を考えるようになった」と語る佐藤監督。
なぜ監督を引き受けたのか。その理由は明確です。「自分が知っているアイスホッケーの魅力を、一人でも多くの人に伝えたいから」。
■ Respectを軸にしたチーム作り
佐藤監督が目指すチーム像は、「Respectを大切にする集団」。
どんな相手にも果敢に挑み、勇気を持って前に出る姿勢こそが“オルクスらしさ”だと語ります。
指導の中で大切にしていることは「選手自身に選択させ、気づかせる場面を提供すること」。
勝利以上に、「名古屋にアイスホッケーの文化を作る」というビジョンを掲げています。
■ チームスローガン「BE BRAVE」に込めた想い
「アイスホッケーは一瞬の判断、一歩の勇気が勝敗を分ける競技です。
どんな場面でも自分を信じ、失敗を恐れず仲間と声を掛け合って前に出る。
“BE BRAVE”には、そんな勇気ある集団でありたいという私たちの強い決意が込められています。」
注目選手:FW #34 松永樹
オフの間にフィジカル強化に成功。ウェアがサイズアウトするほどの肉体改造を経て、スコアリングリーダーを狙う勢い。
■ すべてを強化する覚悟で
戦術・フィジカル・意識——今季は「全てにおいて強化していきたい。できることはすべてやる」。
若手には「先輩方に臆することなく挑戦してほしい」とエールを送り、チーム全体の成長を加速させます。
アジアリーグ経験者や海外経験のある選手が集いより育成に適した環境となってきています。シーズン中はオフ日以外は毎日練習と試合になります。サプライヤーにも大変協力をいただいており、トレーニングの施設や指導を含め地域に支えていただき選手強化ができる環境が整ってきています。
■ 名古屋に“文化”を根づかせる
「名古屋という地でプロチームを率いることは、勝ち負け以上に“文化を根づかせる”ことだと感じています。」
アイスホッケーを通じて、子どもたちに夢と努力の楽しさを伝えたい——そんな使命を語る監督。
「名古屋オルクスを見てホッケーを始めた」という未来の子どもたちの姿を想像しながら、毎日指導にあたっています。
「愛知・名古屋をアイスの街へ」とチームのスローガンを掲げ、地域に愛され応援されるチームを作っていく中で、パートナー・スポンサー・サプライヤー様の支援の輪が一気に広がっていき大都市の威力を感じています。まだ開幕前でもありながら、多くの期待をしていただけることは文化が少し根付き始めている実感をしています。
■ デュアルキャリアの体現者として
「働く選手が地域と共に成長し、子どもたちの選択肢を広げる。
そのサポートこそ、私たちの果たすべき役割です」。
地域貢献とジュニア育成にも情熱を注ぎ、“デュアルキャリア”を体現するチームづくりを進めています。私自身もデュアルキャリアを通して、社会人としての成長は人としての成長に繋がっていると実感しています。毎年キャリアアップしながら昇給も確実に成果となりながらも、選手としても指導者としても全てを手に入れていける。そして、デュアルキャリアによりセカンドキャリアの心配もなく生活できるので、安心して競技にも集中できるのは非常にサステイナブルだと実感しています。
■ ファンと「一緒にチームをつくる」
「ファンはただの観客ではなく、“一緒にチームをつくっていく仲間”です」。
応援してくれる人たちと一緒にチームの未来を育てていくこと——それが佐藤監督の描く理想のかたちです。
■ 最後に、ファン・地域の皆様へ
「名古屋オルクスとして2年目のシーズン、そして新設されたXHLリーグの舞台に挑戦できるのは、日頃のご支援あってこそです。
この舞台で、皆様に“感動と衝撃”を届けるべく、私たちは全力で戦います。
名古屋に新たなホッケー文化を創造し、皆様の生活の一部となれるよう、リンクでお待ちしています!」
—— 名古屋オルクス 監督・佐藤育也